株式会社 斎藤機械サービス県北エリア
“村の鍛冶屋さん” を自負する代表の斎藤信一さんに話を伺った。
信用で仕事をする
19歳でこの仕事に就いた斎藤さんは、28歳の時に実質的に経営を任され、35歳、創業者である父から事業を承継し個人事業主となった。
翌年に法人成り、株式会社斎藤機械サービスの代表取締役に就任。「顧客が儲かるよう、全力を尽くす」という父からの教えを守り続けている。
修理依頼は現場担当者から自分の携帯にダイレクトに入る。修理する機械は1分でも早く直して、お客様に儲けてもらうよう誠意を尽くす。そうした現場に損をさせない対応をいつも心掛けている。このスピード感が「斎藤さんに頼めば何とかしてくれる」という現場での信頼に繋がっている。また、大手メーカーが修理不能と判断するような重機も独自の発想力と技術力で修理してしまう。さらに、建設機械整備や各種溶接技能など一人でいくつもの資格を持つ。「何でも一人でやるので、キ
ツイ・汚い・危険の3Kどころではなく10Kくらいの仕事してますね」
何をするにもパワフルな斎藤さん。そんな斎藤さんの技術が信用に繋がっているからこそ、今後の課題は技術者の育成だと語る。
村の鍛冶屋さん
子どもの頃から父の影響で機械いじりが好きだったという斎藤さんは、機械修理やメンテナンスだけでなく、金属を加工して“ 薪ストーブ” なども製作している。ピザを焼いたりなど、地域のイベントなどで活躍しているという。また、商工会が業務で使う運搬用の昇降機を製作したこともある。「まるで『村の鍛冶屋さん』ですね」人の笑顔がパワーの源だという。感謝されることがうれしいと語る斎藤さんの顔がさらに綻んだ。
地域のために、子どもたちのために
大玉村商工会青年部に入り活動していくうちに地域のため、子どもたちのためという想いが強くなり、同時に「あれもこれもしたい」というアイデアが次々に浮かんできた。そんな中、ひとりの経営指導員と出会う。彼は斎藤さんのことを「やけどするほど熱い人」と評した。
地域のため、子どもたちのために何かをやるには先ず自分に余裕がなければと考えた。そして経営指導員のサポートのもと“ 小規模事業者持続化補助金” や“ 事業継承補助金” 等の申請を行い、自社の未使用スペースをリフォームして小売実店舗と商談スペースを設け、新たに加工製作部門を展開するなど事業成果を上げていった。
「補助金の申請は『俺でもできる』ということをまわりに見せたいんです」
これも仲間のため、延いては地域のためにもなる。
また、自分のやりたい想いを具体的な形にするため、それと共に家族や従業員に自分の進みたい道をプレゼンテーションするために“経営企画書”も作成した。
「ワクワクが止まらない!」とは経営指導員の言葉。
意外な?将来の夢も
将来的に機械加工場を作りたいと語る斎藤さん。今、金属加工用の機械も集めている。
「プライベートとしては、愛車のバイクに乗って家族5人でキャンプに行きたいですね」と優しい満面の笑顔になる。
「それともうひとつ」と前置きして「羊ですね」の一言に驚かされた。
昔、同級生の祖父が飼っていた羊の肉がとても美味しく、それがいまだに忘れられないらしい。将来の夢としてこの大玉村に羊の農場を作って『大玉村のラム肉』として売り出したいとのこと。「大玉村って向いていると思いませんか」いかにも斎藤さんらしい“ ワクワク感” である。
次世代へつなぐ
父が築いてくれた斎藤機械サービスの信用を自分が引き継ぎ、それを次の世代へ、さらに良い形で引き継いでいくために今を頑張る。
「何かにチャレンジする人には『自分の限界を自分で決めるな』と言いたいですね。その先に見える景色がきっとあるはず」
この力強いメッセージをしっかり受けとめ、さらに進化する斎藤さんの次の手をワクワクする気持ちで待ちたい。
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