株式会社 和ごころ「蕎麦音」県北エリア

人気の「十割手打ちそば」をはじめ、豊富な種類のお酒や四季折々の旬な野菜の天麩羅のほか、蕎麦の実や蕎麦粉を使った様々な料理を楽しむことができる。
代表の増田英記さんにお話を伺った。

初めて食べた「十割そば」に衝撃
「初めて、十割そばを食べて『なんて美味しいんだろう!』ってすごく感動しました」
自身の人生を変えるほどの大きな衝撃を受け、それまで勤めていた建設の仕事を辞めて料理の世界に飛び込んだ。日本料理の懐石蕎麦のお店で修行すること5年。ある時、自分の打った蕎麦を食べたお客様が「とても美味しかったです」と言ってくださり、それをきっかけに自分の店を持とうと決心。2017年3月、今の場所に「蕎麦音(そばね)」を開いた。お店の名は「蕎麦を食べる醍醐味は『ズズズー』と音を立てて食べること」からきている。
「十割そばは蕎麦本来の香りや風味を味わうことができますが、クオリティを保つのがなかなか難しいんです。今も試行錯誤しています。それでも一年のうち数回、最高の出来というのがあります。毎日がそうなるように日々努力しています」目を輝かせて蕎麦への情熱を語る。
『明るく、元気に、笑顔で、おもてなし』お客様に心温まるサービスを提供することを経営理念としている。お店で良い雰囲気を作るために、なるべくお客様へ話しかけて会話するように心がけているという。蕎麦だけでなく和やかな環境づくりにも気を配る。
新たなブランド認定への挑戦
コロナ禍で売り上げが落ち込む時期。「蕎麦音」も例外なく営業利益の向上や人材不足といった課題を抱えていた。なんとかしなければという思いで当時、持続化補助金の実績報告書作成などで支援を受けていたあだたら商工会の経営指導員に相談した。

「商工会が消費者との懸け橋になり独自の販路を築いていきます」継続して支援にあたる経営指導員の声も心強い。ブランドの認知度が徐々に上がってきている実感があり、目に見える成果もこれから出てくると予測する。
素朴なお菓子「そばスイーツ ぼく。」

更に、新たな商品として蕎麦の実や蕎麦粉を使ったスイーツの販売を手がける。
コロナ禍で来客数が減り、契約農家さんから仕入れたそば粉をなんとか他に活用できないかと考えた。また「蕎麦音」の客層が6:4で女性の方が多いということも健康志向の蕎麦を使ったスイーツの商品化を後押ししている。新しいイメージを打ち出すため “そばスイーツ ぼく。” というオリジナルブランドを作った。
蕎麦粉の配合や他の食材とのバランスなど『素朴なお菓子』をキーワードに何度も試作品を作り改良を加え出来上がったのが、そばの実 焼きかりんとう/そば茶のクッキー/そば粉の焼きドーナツ/そば粉のスコーン/そばの実フロランタン/そば屋のフィナンシェ/そばちゃプリンの7品。
「蕎麦音」の店内をはじめ道の駅安達・道の駅東和やオンラインストア(https://shop.wagokoro-
sobane.com)でも購入できる。商工会も商品ロゴの作成やパッケージデザインの専門家派遣、広報のお手伝いなど多方面で支援した。「からだがよろこぶお菓子として好評いただいてます」ここにも『みんな健康で幸せに』という店主増田さんの想いが込められている。
「蕎麦音」と「そばスイーツ ぼく。」のこれから
「そばスイーツに関してはこれからも新しい商品を少しずつ増やしていきたいです。今考えているのはバケットやラスク、夏になったらアイスクリームとか…」かつて料理人として修行を積んだ増田さんの頭の中にはまだまだアイデアがたくさん詰まっていそうだ。
「それでは「蕎麦音」の夢は?と尋ねたところ「大きくしたいとかこう広げていきたいということではなく、今は永く継続していきたいという思いが強いです」と堅実な答えが返ってきた。
「お腹だけでなく心も満たされるよう、蕎麦を通じてお客様に幸せな時間を提供していきたいですね」
あだたらの雲ひとつない青空のように、爽やかな笑顔で語るその言葉に、優しさとそして力強さを感じた。
事業所名 |
---|
代表者 |
所在地 |
創業 |
業種 |
サポート |